管理規約の改正の仕方

これで安心!マンション管理ガイド

管理規約の改正手順

規約の改正には、集会で区分所有者および議決権の4分の3以上の賛成が必要となります。反対派が多い場合は、たとえ規約の改正が必要であったとしても、否決されてしまいます。マンションの実態に沿った規約を作るためにも、住民の理解を得られやすい改正手順について知っておきましょう。

委員会を立ち上げる

理事会中心で作った改正案を、事前連絡なしに集会決議へ持ち込む方法もありますが、管理規約改正について住民の理解を得ていた方が、改正案の合意を得られやすくなります。規約改正を告知した上で、改正内容を検討する委員会を立ち上げましょう。マンションの規模にもよりますが、4、5人程度の委員を選出します。マンション住民以外にも、マンション管理士といった専門家を活用すると、改正案作りがスムーズになります。

現規約の確認と改正案作成

マンションの実態を把握した上で、現規約の変更箇所をリストアップしていきます。規約の内容不足が気になる場合は、国土交通相が作成している標準管理規約を参照しましょう。加えて、住民からの意見を吸い上げるためにアンケートを実施。改正案は、委員会側で決めた改正箇所と住民の意見をまとめた上で作ります。

説明会を開催する

改正案がまとまったら説明会を開催し、住民への説明を行います。この時、アンケートで収集した意見のうち不採用になったものについて説明を行うのもポイント。説明会を開催しない場合でも、改正案の内容を書類にして配布、掲示板に掲示するなどして、十分に広報しておく必要があります。

理事会での審議と集会決議

住民への説明を行った後に理事会内で最終的な審議を行い、規約改正案を作成。それを集会へと持ち込み、認可されれば管理規約は改正されます。規約の原本は保管し、写しを冊子にして住民に配布しましょう。

管理規約改正時のポイント

新居住者へ規約+αの説明を行う

規約改正は住民全員へ規約の存在を知らせるチャンスです。特に新しくマンションに入居してきた方は、規約の存在自体はもちろん、マンション内の文化を知らないことがほとんどです。規約が載った冊子を手渡すとともに、慣習や注意点などについても説明しましょう。

条文を工夫して理解を促す

規約の条文は、できるだけ分かりやすく、読みやすいものにすることが大切です。管理規約を改正しても、誰にも読まれず理解されないのでは意味がありません。難解な言葉には補足を入れるなどの工夫をしましょう。

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