管理会社の変更を決定する前に、変更を検討するために立ち上げられた専門委員会と管理会社で話し合いを行います。その話し合いで折り合いがつかなかった場合は、いよいよ変更作業へと入ります。このページでは、管理会社を変更する際の流れについて紹介しています。
管理会社候補からより正確な見積もりを出してもらうには、委託する管理業務の対象を明らかにした仕様書が欠かせません。仕様書に統一様式はありませんが、基本的には標準管理委託契約書と現行契約書の内容を落としこんで作成します。
入札ルールや候補会社の選択方法、候補会社間の談合を防ぐための非公開期間など、管理会社を選ぶ際のルールを作ります。早い段階で決めておくことで選考時におけるブレが無くなり、選考をスムーズに進めることができます。
見積もり依頼をする際、むやみにたくさんの管理会社に依頼するより、前もってある程度情報を集め、管理会社の候補を絞ってから依頼することをおすすめします。候補が多すぎると連絡や事務に割かれる時間が多くなるためです。
候補会社が提出した見積書をもとに書類選考を行います。チェックすべき箇所として、見積書が仕様書通りに作成されているか、記述や値段のミスがないか、などがあります。あまりにもミスが多い場合や、理由もなく高額な見積もりの場合は書類選考の時点で落とした方がよいでしょう。
書類選考で候補会社を絞り込んだらヒアリングを行います。候補会社が行う業務内容の説明や、仕様をしっかりと理解しているか確認する場として重要です。また、疑問点や気になることがあったら、質疑応答の際に聞いて解決しましょう。
可能であれば、候補会社が管理しているマンションの現地見学を行いましょう。設備の清掃が行き届いているか、管理員室やゴミ置き場はしっかりと管理されているかなど、さまざまな箇所を確認します。同時に管理組合にヒアリングができればより詳しい情報を聞くことができます。
選考が進んできたら、住民に経緯を説明するための全体説明会を行います。候補会社が提出する資料は、会社ごとに書式が異なるため、わかりやすくまとめた資料を用意しましょう。
説明会を経て、管理組合変更の承認決議を得た後、最終的な選考を行います。新しく管理を委託する会社が決まったら、さらに細かく契約を詰めていきます。納得がいくまで新管理会社と話し合いましょう。また、今までの管理会社から新管理会社への引き継ぎが必要になります。管理会社同士で引き継ぎは可能ですが、図面や鍵の確認のためにもできるだけ役員も立ち会いましょう。
管理会社を変更したのに、状況が改善しないのでは意味がありません。管理会社の変更で失敗しないためにも、書類選考やヒアリングに力を入れることはもちろん、それ以外のさまざまな準備もしっかりと行うことが大切です。