対応が遅い、契約を守らないなどの問題で、管理会社に対する住民の不信感や不満が大きくなることがあります。そのような場合、快適なマンション生活を送っていく上で管理会社の変更を考えるのも一つの手となります。ここでは、変更を決定する前に管理組合でやっておくべきことを紹介しています。
管理会社の総会決議を経て、管理会社を変更する方向で話がまとまったら、変更の計画や住民の意見をまとめる専門委員会を立ち上げましょう。管理会社の変更はすぐにできるものではないので、長期的に参加できる委員が必要となります。そのため、理事会と委員会は別にするのがポイント。理事会と委員会を一緒にしてしまうと、理事会の役員が替わったときに委員会の委員も替わってしまうからです。
全世帯に現在の管理会社に対する不満や、改善して欲しい点のアンケートをとりましょう。そうすることで、あらためて問題点を確認・共有することができます。アンケートの中で管理会社を支持する意見が出てくる場合がありますが、それを無視してはいけません。本当に管理会社を変更すべきかを冷静に考えるためには、良い意見と悪い意見の両方を総合的に判断する必要があります。
変更を決定する前に、現在の管理会社と話し合いの場を設けましょう。その中で、これまで委員会で話し合われてきたことをまとめた資料や、アンケートの結果を見せると住民側の本気度合いが伝わります。マンション住民側の真剣な態度を見せることで、管理会社の業務が改善されるかもしれません。
管理会社の変更は、マンションの将来に関わるといえます。体制が不十分なまま、一部の強硬な意見に左右されてしまうのは非常に危険。管理会社を変更する必要がなかったのに変更した結果、以前より悪くなってしまう場合も。失敗を防ぐためにも十分な準備を行いましょう。