見積提出期限にあわせて各社から見積書が届きます。見積書の開封の際には、透明性を確保するために複数の修繕委員、または管理組合員が立ち会って一斉に開封するのがよいでしょう。
各社の見積書を比較する際には、金額や詳細を明記した一覧表があると便利です。設計コンサルタントに設計業務を委託している場合は、コンサルタントが見積提出額比較一覧表を作成してくれます。コンサルタントに委託しておらず、一覧表がない場合は管理組合側で一覧表を作成しましょう。
計画が詳細で仕様の内容が明確になっているほど、見積もり金額の差は少なくなります。しかし大規模修繕工事では、細部まで決めるのはほぼ不可能です。そのため、各社の見積もり金額に大きな開きが出ることが珍しくありません。見積もり方法も各社で違うため、金額だけで決めるのではなく、その内容についても精査することが必要です。他社に比べて突出して安い、高い場合はその理由について業者に聞いておきましょう。安易に契約してしまうと、その後のトラブルにつながる恐れもあります。見積書を見比べるということは簡単に思えますが、実際は容易なことではありません。判断に迷う場合は、専門家の力を借りるのも一つの手です。