大規模修繕はおおまかに
の3段階に分かれています。計画を立て、工事を実行、工事後に書類を整理、というのが大体の流れですが、計画は数年ごとに見直す必要があり、実行と整理はマンション全体の修繕が終わるまで数回繰り返すことになります。
大規模修繕を行う際に一番重要な修繕計画は、時間をかけて立てましょう。計画は半年から1年以上かけて立てるのが一般的です。
計画を立てる前に、まずは建物の状態を調査し、修繕の必要があるかを見極めます。このとき、住民へ生活する上で何か不具合がないかを聞いておくことも必要です。修繕の必要があると判断された場合は早めに仕様書を作成しますが、修繕の必要がないと判断された場合でも周期的な修繕や交換が必要になるので、修繕計画には組み込んでおくようにしましょう。
仕様書を書いた後は業者へ見積もり依頼を出し、査定してもらいます。このとき複数の業者から見積もりを取り寄せ、じっくりと比較して施工業者を選ぶことが大切です。
計画が完成し、次に行うのは住民への説明です。住民の同意を得ることができたら業者と契約を行い、着手金を支払って工事に移りますが、住民への説明が不十分だと、クレームやトラブルにも繋がりかねません。そのため住民への説明を事前に行い、工事着手後の経過もしっかりと伝えることが大切です。
修繕工事が終了したら、契約書や保証書、仕様書などの書類を整理します。これらは工事をめぐるトラブルが起きた際の証拠として使えるほか、次に修繕工事を行うときの参考資料にもなります。長期間放置しておくと紛失する恐れがあるので、なるべく時間をおかず早めに整理し、保管しておきましょう。 同時に修繕積立金の残りを計算し、次の工事に備えておくことも大切です。