建物診断の流れと、調査内容について

これで成功!大規模修繕徹底ガイド

建物の調査・診断の流れ

建物診断は義務ではなく管理組合の任意で行い、大規模修繕の工事範囲や時期を決めるために専門の業者が調査を行います。また、状態が悪化する前に劣化や破損箇所を見つけることで早めの対策が可能になるほか、施工業者が工事費用を高くするために不要な工事を行うのを防ぐ効果もあります。調査・診断は一次診断から三次診断まで行い、調査終了後に管理組合や専門委員会へ報告をして完了となります。

診断の内容

一次診断

マンションを一通り見て回り、目視・触診での検査を行いますが、ベランダの排水口やサッシの不具合など、数が多く調査が行えない場所は住民への聞き取り調査が必要となります。住民へのアンケートを行い、意見をまとめておくことで作業をスムーズに進めることができるので、事前に準備をしておきましょう。

二次診断

一次診断の結果をもとに、簡単な診断器具を使って検査を行います。また、不具合があったベランダや屋上からの雨漏りなど、共用部分の調査も行います。

三次診断

精密な調査・診断が必要な場合に、赤外線サーモグラフィーによる劣化診断や微風速計を使っての空調設備調査など、さまざまな測定器を使って細かい調査を行います。

調査終了後の報告

調査が終了した後に結果をまとめ、管理組合や専門委員会へ報告し、その調査結果をもとに大規模修繕計画を立てます。報告書の内容を理解していないまま調査を終了してしまうと、計画内容に影響が出る可能性があるので、わからない点や疑問点があった場合はその都度質問するようにしましょう。

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