大規模修繕工事は、専門委員会や管理組合が主導となって進めていきますが、それらの委員やメンバーの中に修繕やリフォーム関係の知識がある人や大規模修繕の経験者、リーダーシップを発揮してくれる人がいるとは限りません。また、業務の負担は決して軽いものではなく、快く引き受ける人が少ないというのも問題です。
専門委員会を結成して大規模修繕工事を進める場合ですが、何の仕事をするのかもわからない状態では人も集まりません。その上、経験者がおらず手探りで進めていく状態では、話し合いが一向に進まなかったり、間違った方向で準備を進めたりする恐れもあります。管理会社や専門コンサルタントを活用することでそれらの問題を解決することができますが、修繕計画をすべて任せてしまうことは業者の甘えを生みやすく、割高かつ手を抜いた大規模修繕工事となってしまうこともあります。管理会社やコンサルタントを活用する場合も、委員会や管理組合側がその運営にしっかりと参加していくことが必要です。
大規模修繕の準備を進める際、わからないことがあったら専門家に聞くのが一番早く確実ですが、疑問点があいまいだった場合、良い回答や望んでいた回答は得られないので、質問を明確にしておきましょう。場合によっては費用が発生することもあるので、質問に行く前に電話で大まかな質問内容を説明し、大体の金額や見積もりを出してもらうと安心です。