大規模修繕に必要な費用は、修繕積立金でまかなうのが理想的ですが、修繕積立金だけでは不足してしまうこともあります。そのような場合は、工事の実施時期を繰り延べして調整したり、一時金を徴収したり、資金の借入れを行うという方法もあります。修繕の緊急性や必要性、今後の積み立て状況などを十分に検討して、無理のない資金計画を立てましょう。
月々の積立金額が少ないと、修繕工事のときに一時金を徴収する可能性が非常に高くなるだけではなく、一時金を払えない人が多かった場合、工事自体が先送りになりかねません。工事直前になっての急な集金は、住民の大きな負担になってしまうので、積立金の残高は随時確認し計画的な積立を行いましょう。
大規模修繕にかかった費用が積立金でまかなえたとしても、すべて使い切ってしまっては意味がありません。修繕積立金は大規模修繕以外の、日常の修理にも使われるため、積み立てていた修繕費を使い切った場合、窓ガラスの破損や漏水、配管トラブルなどの不具合を修理することができなくなってしまいます。修繕が必要になった場合、積立金の残高がなくしばらく放置するケースになりかねませんので注意しましょう。