修繕積立金が不足した際に修繕積立金の値上げや一時金の徴収、修繕を先送りするなどの対策を取ろうとしても、総会の合意を得られず修繕までに時間がかかってしまうことがあります。そのような場合、借り入れで修繕費の不足分を補うことで、建物の価値を維持するという方法もあります。
マンションの修繕に利用できる唯一の公的融資です。公的融資は利率が低く、工事費用の8割まで借り入れることができます。また、マンションの共用部分ならほとんどが融資の対象になるのでとても便利です。しかし、融資が始まるのは工事終了後のため、着手金や中間金などは自分たちで用意する必要があるので注意しましょう。実際に借り入れることになった場合、申し込み名義が管理組合か区分所有者個人かによって保証人や返済期間、返済方法や担保が必要かどうかも変わってくるので、住民同士でよく話し合う必要があります。
民間融資は都市銀行や損害保険会社などが運営しており、利率や融資対象部分はそれぞれ違ってきます。融資を選ぶ際は、銀行や損害保険会社などに相談すればアドバイスをもらえるので、それを参考にしてもいいでしょう。しかし、それらの意見を鵜呑みにせず、複数の企業から資料を取り寄せてよく住民同士でよく話し合うことが大切です。