テレビ共同試聴用アンテナは、同軸ケーブルにより電波を各住戸に分配しています。
アンテナが劣化してサビが発生してしまうとテレビの映りが悪くなります。設置環境にもよりますが、6~10年を目安に交換を検討するようにしましょう。また、テレビの画像が2重に写る「ゴースト障害」が発生している場合は、性能の良いアンテナに交換してください。
アンテナを取り替える際の注意点として、建物による遮蔽といった物理的条件の不具合を確認する必要があります。電波の測定や画像テストにより、最適な場所に設置しているかを確認するとよいでしょう。
また、共用とされる部分は共同アンテナから各戸に設けられたTV端子までです。その先の室内配線やテレビの故障は個人負担により修理を行うのが一般的です。
2011年からスタート予定のデジタル放送は、マンションにUHFアンテナが立っていれば受信が可能です(地上デジタル放送に対応したテレビや地上デジタルチューナーの接続が必要)。ただし、古いマンションの場合はアンテナや分配器、増幅器、アンテナケーブルなどの交換が必要です。
また、デジタル放送ではアナログ放送に比べて電波障害が大幅に改善される見込みです。そのため、電波障害対策を管理組合で行っている場合は、デジタル放送化の後も対策を行う必要があるか検討するようにしましょう。
電波障害の調査は電界強度測定車などによりを行いますが、障害とならないという結果が出た場合は受信者が個別に対策を取ることになります。