マンションの敷地内における汚水や雨水は、下水道が敷設されている地域以外は直接放流せず、排水施設で決められた水質にまで処理した後に河川などに放流しなければなりません。
マンションの屋外排水施設には、大きく分けると以下の二つがあります。
マンションの計画人口を算出し、一日一人あたりの排水量予想からピーク時の流量を計算。さらにその数値に約50%の余裕をプラスし、管径や勾配を算出して設置されます。
一時間あたり約30ミリメートルの降雨量に若干の余裕を加え、管径・勾配を計算し設置されます。汚水は直接公共下水道に接続され、雨水は直接河川へと放流されます。ただし、公共下水道が完備していない地域では、汚水を団地内の排水処理施設で浄化してから放流しています。
排水管の詰まりの主な原因としては、「樹木の根が管の接続部から入り込んでくる」、「地上からの力や地盤沈下によって道路下の管が折れる」、「勾配が不足している・逆勾配になっている」というようなことが挙げられます。
地盤沈下による詰まりの場合は沈下がその後も進行する可能性がありますので、完全に沈下が沈静化してから全体的な修繕を行うことをおすすめします。修繕の際には電気やガス、水道などの埋没管も調査を行い、一緒に修繕を行うとコストが安くすみます。
排水管が詰まった時には管内洗浄を行うのはもちろんですが、根本的な原因に応じた対処を行う必要があるでしょう。また、15~25年(塩化ビニール管やヒューム管の場合は30年程度)で管の取り換えが必要です。