耐震偽装問題をきっかけにマンションの耐震強度の関心が高まり、マンションを選ぶ際の大きなポイントになっています。また、現在住んでいる建物が耐震構造になっているのかわからないという人も多くいるようです。
新耐震設計基準が適用される前の建物は例え鉄筋構造でも、現在とは使用されている鉄筋の形が違うため大型の地震に耐えるのは非常に困難です。
また、築30年以上のマンションでは建物の基礎構造を補強することができないので、耐震構造にするのは難しく援助も出ません。揺れを吸収する装置を設置して制震構造にするか、建物と地面の間にゴムを設置し地面の揺れを伝えにくくする免震構造にするのであれば可能ですが、そのためにはマンション住人の同意が必要になってきます。住民の同意を得ることができた場合の修繕費は、修繕積立金でまかなうのが一般的なようです。
建物の耐震性を3段階で評価する耐震等級ですが、最低評価である1は建築基準法が定める規定を満たしているので、震度6や7の地震が起きても耐えられる耐震性を持っています。また、高さ60メートルを超える建物は民間審査機関ではなく大臣の認定が必要。こちらも耐震等級が1だとしても震度6や7の地震に耐えられる設計になっています。