マンションに住む上で、一番身近な問題といえるトラブルです。騒音の原因はドアの開閉、子どもが走り回る音や飛び跳ねる音、物の移動や落として出るドンドンという音など、その原因はさまざま。分譲マンションでは、簡単に引っ越すこともできないので深刻な問題といえます。しかし、多くの世帯が暮らすマンションでは、それぞれの生活リズムや考え方があるのはもちろん、明らかにマナー違反をする住民もいて、簡単には解決できない問題ともいえます。
迷惑しているとはいえ、同じマンションに暮らす隣人ですので、できれば穏便に解決することをおすすめします。その方法として、
(1)書面でお願いする (2)口頭でお願いする (3)管理人・管理組合にお願いする
といった方法が挙げられます。
騒音元になっている方のポストへ手紙を投函して、書面でお願いするという方法です。ご自分の部屋番号と氏名のほかに、「どんな音が気になるのか」・「どの時間帯の音が気になるのか」を明記するのを忘れないでください。原因がわからなければ、相手も対処しようがないので大事です。あまり感情的な文面にしないのもポイント。
書面と同じく、「どんな音が気になるのか」・「どの時間帯の音が気になるのか」ということを伝えます。やはり穏便に進めることをおすすめします。
「直接言うのは気が引ける」という方は、管理人や管理組合に対処してもらいましょう。管理人を通し、マンションの掲示板や回覧板に書面を掲示してもらいます。
「上階の騒音についての苦情が、数件寄せられました。階下の方へはもちろん、隣人の方へのちょっとした気配りにより問題解決へとつながります。ご協力をお願いいたします。」
といった文面を作成してもらうとよいでしょう。
騒音というのは確かに気になりますが、個人差があるのも事実です。通常では考えられない騒音は別ですが、苦情を出す前に、第三者の感想を聞いておくこともおすすめします。
また、購入前にしっかりと構造のチェックをしてください。特に床の遮音性能を表すLL値やLH値が重要になってきます。LL値とはスリッパやスプーンを落としたときに出る、軽くて高音域の衝撃音。LH値とは飛び跳ねたときに出るような、鈍くて低い衝撃音です。数値が低くなれば遮音性は高く、集合住宅では「LL-40、LH-45(※)」が遮音性能の特級に指定されています。
最終的には訴訟を起こし解決することもできますが、やはり理解し合った上で、穏便に解決することが一番です。
※日本建築学会の適用基準