飲食店やサロンなど、マンション内で勝手に開業した時の解決方法をご紹介

これで解決!マンショントラブルガイド

マンション内で開業した店舗の経営をやめさせたい

マンション規約によって、専有部分が住居以外での使用が認められていない場合でも、住民が飲食店や美容サロンなどの店舗を開業してしまうことがあります。必然的にマンション住民以外の人間の出入りが多くなるため、騒音が発生するおそれや、住民に不安感を与えるなど、心理面や防犯上の面などに影響する問題といえます。

解決策

まずは話し合いを

まずは相手との話し合いを行いましょう。管理規約で店舗経営が禁止されていることを相手側に伝えて、理解してもらうことが必要です。このとき、管理組合の役員と一緒に行くとよいでしょう。後に総会の場で議題に挙がったときに「言った・言わない」の話になることを防ぐのに役立ちます。また、話し合いにおける最大のポイントは感情的にならないようにすること。管理規約で禁止されているからといって、横柄な態度で話し合いに臨むと、相手も人間ですので態度の硬化を招き、また別のトラブルの種になる可能性があるからです。お互い真摯に話し合う心掛けが大切。

話し合いで解決しなかったら

店舗を経営している側も、設備に投資した費用の関係から、すんなりと閉店を受け入れない場合も。双方の話し合いを行っても破談に終わり、営業を続けるようであれば、最終的には「建物の区分所有などに関する法律(通称:区分所有法)」に基づいて、営業をやめさせる訴訟を起こすことを考えましょう。店舗経営がマンション住民にとって不利益であることが認められ勝訴することにより、対象の店舗を強制的に閉店させることが可能。なお、訴訟を行うためには、総会において区分所有者と議決権、各々の過半数の賛成が必要になります。

ポイント

訴訟の決議を行う住民が、自室を店舗や事務室に使うなどの用途違反を行っていた場合、訴訟において不利になることがあるので注意が必要です。また、ここまでは「やめさせる側」の話をしてきましたが、逆の立場になることもありえます。そうならないためにも、マンション購入時に管理規約をしっかりと理解しておくことが重要です。

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