リニューアル市場は花盛り。しかしそこで行われているのは金儲け優先主義に走ったカラス達の食事会。いかに相手の弱みにつけこむか。そんな現場で職人が真剣にやるものか……。
今、建築業界でのリニューアル部門は活況を呈しているが、勝ち組み(利益確保)は20社程度の管理会社・ゼネコン・リフォームゼネコン等の大手企業であり、負け組みは数多くの下請企業と職人である。もちろん、工事発注者である管理組合の大多数は負け組みに入る。
「管理組合 知らないほうが幸せ」
設計コンサル(工事監理者)の業者選定規準は帝国データバンク+経審=経営内容、施工実績(マンション改修)=改修実績、資本金=資金手当て等に高いハードルを設ける。多くの場合、コンサルは意中の業者が落札できるような選定規準を作り、更に確立するため理事他へ根回しをするという手の入れ様である。一般消費者は実しやかな選定規準を全て受け入れるのである。管理組合はコンサルからすれば赤子の手をひねるように容易く手中に落ちるのである。
「コンサルも金儲けを優先する」
完成品(車・冷蔵庫)の価格査定は容易だが、半完成品(材料+手指)の価格査定はプロ(専門技術者)でも難しいのにコンサル(図面引き)と一般者の混成部隊で解るはずが無いのですが、何かを持って正しい結論を見出すのである。その何かとは第六感であろう。
「コンサルは占い師か! 手品遣いか!」
意中の業者の他数社がヒアリングを受けるのだが、コンサル最後の仕上げ(金儲け)である。意中の業者にはその特長を引出すように、一方の競争相手には弱点を突く質問を投掛け意中の業者の印象を良くするのである。完璧である。
「まさかの時の2番手・・さすが」
ここで言うコンサルは設計事務所・管理会社である。
管理組合が発注する現場に職人は居ない、そこに居るのは職人の姿をした作業員である。誰にも期待されず、誰にも評価されず、何の責任もない日当で働く日雇い労務者である。
誰がつくるか! 誰が一生懸命やるか! 誰が身につけた技術を使うか! この現場では使命感・責任感・達成感は得られない。
「速く抜け出そう・・そして一生この現場をみない」
2度目の大規模改修工事が始る。また、業者の姿を観ている。建物は泣き止まない……。
「ふりだしに戻る……すごろく」
職人:やーい 日本人 何処行った。 日本人の心:無言又は無視と考えています。