マンションの建替えを円滑に実施するためには、準備や計画をしっかり立てた上で、マンション住民の合意をしっかりと取っていくことが必要です。また、合意のためには「一時金はどのくらいかかるのか」、「仮住まいの費用はどうなるのか」などの住民の不安をできるだけ解消しながら、計画を進めていかなければなりません。
通常、積立金は修繕を前提とした金額ですので、マンションを建替える必要が出てきたときにマンション住民が一時金を払うことになります。また、仮住まいへの引越し費用や家賃なども住民の負担となりますので、金額が高ければ高いほど建替えの合意が得られにくくなります。
「建替え」は、いつかは必ず訪れる問題です。できれば計画が出る前から、マンション管理の一貫として準備をすることが望ましいです。
建替えの必要性やマンションの現状、建替えイメージが住民の間で共有されていなければ、「建替えは不要」「修繕で十分」という反対意見が出やすくなります。マンション住民の意見を聞きながら、建替え計画に対する合意を適切な手順で形成していくことが重要です。
また、マンション住民には建替えについての不安や不満が少なからずあります。「こうして欲しい」「これは改善して欲しい」というような意見をできるだけすくいあげ、具体的な案をもって解消するように努力しましょう。