既存不適格マンション建替えの考え方

これで円滑!マンション建替えガイド

既存不適格マンションの建替え

マンションが建設された当時は問題がなかったものの、その後の法律の改正や都市計画の変更などで現在の法律に適合しなくなってしまったマンションのことを「既存不適格マンション」といいます。
マンションを建替える際には現在の規制に合わせて建築されるため、ほとんどの場合、既存不適格マンションの建替えは現在より小さいマンションになります。

既存不適格マンションの建替えで問題となる建築法規

既存不適格マンションの建替えを行う場合、主に以下のような規制が問題となります。現在の建物がこの規制を満たしていない場合、これから建築する新マンションは規制に適合させたマンションを建設しなければなりません。

  • 容積率(敷地面積に対する延床面積)
  • 建ぺい率(敷地面積に対する建築面積)
  • 道路斜線(敷地に面する道路の反対側より引いた一定勾配の斜線による、高さの制限)
  • 隣地斜線(隣地境界線からの斜線による高さ制限)
  • 北側斜線(敷地真北方向の隣地境界線からの斜線による、高さの制限)
  • 日影制限(隣地に一定時間以上生じる日影についての制限)

建築法規の導入時期

現在のマンションが既存不適格マンションの疑いがあるかどうかを簡単に見分ける1つの方法として、こうした規制がいつから始まったかを確認するという手段があります。規制の導入以前の建築されたマンションは既存不適格マンションの疑いがありますので、建替えの検討を行う前によく把握しておいてください。

また、規制の内容は数年ごとに見直されます。規制の導入がされてから建築されたマンションでも、その後に法規が改正されて既存不適格マンションになっている可能性が考えられます。
規制後に建築されたマンションだとしても、現在の規制内容を地方公共団体に確認しておきましょう。

容積率・建ぺい率

建築基準法の改正により、1963年に大都市の中心部で導入、その後1970年より全国で全面的に導入されています。1976年には、前面道路増員による容積規制が強化されました。

道路斜線・隣地斜線・北側斜線

建築基準法の改正により、1963年に全国で制限が導入された、建築物の高さに係る規制措置です。

日影制限

建築基準法が1976年に強化され、日照阻害の防止のための日影制限ができました。

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